2017.12.02
甲斐市篠原に来ています。
雨漏りの原因で一番多いのが「谷」部位からの侵入。
アイキャッチの写真の谷は銅板でこしらえてありました。
銅板を使うこと自体は悪くないのですが、
これを長い寸法でこしらえると温度で伸縮・変形した時に穴があき、そこから雨漏りします。
【谷を屋内から見た写真】
実際にめくってみたら
こんなんなってました。Σ(゚Д゚;)アラマッ
下葺材のルーフィングにもちらほら破けや穴が見受けられます。
そんな訳で谷の下地となる「隅木」と「垂木」の一部交換と補強から始めました。
【隅木の加工中】
谷部で使用する隅木は谷になるように「山落とし」という真ん中をえぐる加工を行います。
これ、けっこう手間がかかります。(;´Д`)
今ではこういった加工ができる昔ながらの職人さんは少ないです。
【加工した隅木の取付】
幸い中腹部から水上側は生きていたのでそこから継ぎ足し納めました。
垂木も接木のように補強してあります。
下葺材となるゴム改質アスファルトルーフィングを2重に敷き、ガルバリウム鋼板で曲げ加工した「谷」を納めます。
取り外した瓦を復旧して完成です。
足場代や瓦脱着などを含めて75万円ほどの工事でした。
設計上「谷」ができる場合は使用材料や寸法を要チェックです。